最近は「脳」がブームのようで、いろいろなゲーム機のソフトやパズルで脳を鍛えたり、脳年齢をはじき出すことがはやっています。
脳を若く保つには、刺激することがいちばんなのですが、ドリルやゲームで刺激するよりも、もっと効果的なことがあります。
それは「参加」です。アンチェイジングでもっとも重要だとされるのは、いろいろな会合に顔を出して、いろいろな人と会い、いろいろな人とおしゃべりすることです。
目的を持って出かけていくこと、人と会っておしゃべりすることは、脳にとってはたいへん素晴らしい刺激になるのです。
逆に「出かけるのがおっくう」「人と話すのがおっくう」という気持ちになっているなら、脳の老化がはじまるサインかもしれません。
頭を使うことはとても大切ですが、ドリルやゲームでは、頭が疲れてしまいます。もちろん、楽しんでやる程度ならかまいませんが、あまりムキになってやりすぎても、その刺激だけでは脳の若さは保てないでしょう。脳の若さには、感情の刺激が不可欠なのです。
私は聖路加国際病院の日野原重明先生とおつき合いがあるのですが、日野原先生は齢九八歳にして、素晴らしく若い頭脳をされています。お目にかかるとき、先生はいつも原稿をチェックしたり、講演会の原稿を書かれたりしています。また、とてもいろいろなことを記憶されていて、私か以前に話したことなども、きちんと覚えておいでです。なにより、人と会ったりお話しをすることを、とても楽しんでいらっしやるのです。日野原先生はきっと、ドリルやパズルはなさっていないでしょう。
でも、みなさんとお話をすること、いろいろな集まりに出かけられる機会は、おそらく若い方よりずっと多いはずです。先生のご活躍ぶりを見れば、人と会うことや、ものを書いたり構成を練ることが、どれほど脳の活性化につながっているかがわかるでしょう。
脳を活性化したいという方は、ぜひとも日野原先生のような頭の使い方をなさるといいと思います。
私自身、いろいろな方のお話を聞くのは楽しいですし、会合に顔を出して刺激を受けることは、とても脳のためになると実感しています。
どうも自分は頭を刺激していないな、と感じる方は、まずは人と会っておしゃべりを楽しむところからはじめてみてください。
メールやインターネットをするだけでなく、実際に人と触れ合うことが、いちばんの刺激になるはずです。親しい仲間や初対面の人たちとの交流を楽しめるようになれば、だれでも自然と頭が鍛えられ、脳だけでなく、感情面でも、きっと長く若さを保てると思います。